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Reserved List

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序文

Magic the Gathering

マジックザギャザリング(以下MTG)の再録禁止カードについて考えたことを書いてみる。

(ちなみにMTGは私が生まれた年に始まった世界初のTCGである!)

MTGには公式が今後、同名や機能的同一なカードを絶対に再録(再印刷)しないと公式に名言している、Reserved List(再録禁止リスト)というものが存在する。

Reserved Listには572種類のカードが存在する。(ややこしいので多言語版などはいったん除く)

Reserved Listの多くはMTGの初期セットに含まれ、Alpha ~ Urza’s Destineyの中のU(アンコモン)とR(レア)の一部カードが対象となっている。

以下は海外で有名な、各セットの各レアが何枚印刷されたか?という有名な推定数である。(これについて公式から正確な情報提供はなく、あくまで多方面データからの推定であり真偽は分からない)

セット推定供給枚数
Alpha 1100
Beta 3200
Unlimited 18500
Revised 289000
Legends 19500
Arabian Nights 20500
Antiquities 31000
The Dark128000
Fallen Empire744000
Ice Age202000
Homelands 413000
Alliances 326086
Mirage 242424
Visions 240000
Wheatherlight 240000
Tempest 242424
Stronghold 272727
Exodus 272727
Urza’s Saga 363636
Urza’s Legacy 303030
Urza’s Destiney303030

各セットのトップレアのPSA / BGS POPを調べると以下のようになる。 (比較対象になりそうな高額カードのみ抽出)

セット推定供給枚数トップレアPSA POPBGS POP
Alpha 1100Black Lotus109287
Beta 3200Black Lotus184418
Unlimited 18500Black Lotus334831
Arabian Nights 20500Juzam Djinn269738
Legends 19500The Tabernacle at Pendrell Vale176641
Antiquities 31000Mishra’s Workshop242773
Revised 289000Underground Sea6761312
The Dark128000
Fallen Empire744000
Ice Age202000
Homelands 413000
Alliances 326086
Mirage 242424Lion’s Eye Diamond390486
Visions 240000
Wheatherlight 240000
Tempest 242424
Stronghold 272727Mox Diamond575633
Exodus 272727
Urza’s Saga 363636Gaea’s Cradle390536
Urza’s Legacy 303030
Urza’s Destiney303030

ざっくり、

という仮定と、

という点を合わせると、先ほどの推定総供給枚数の数字に大きな違和感はない。

という通説も概ね正しそうである。

あくまで鑑定枚数の比率は各セットの供給枚数の相対比較にしかならないので、絶対数が正しいのかの検証は出来ないが、

公式からの正確な情報がない以上、上記の数字を前提として以降の考察を進める。

そうすると以下、高額な再録禁止カードの供給枚数は以下のようになる。

セットカード名供給数
AlphaBlack Lotus1100
BetaBlack Lotus3200
UnlimitedBlack Lotus18500
RevisedUnderground Sea289000
LegendsThe Tabernacle at Pendrell Vale19500
AntiquitiesMishra’s Workshop31000
MirageLion’s Eye Diamond242424
StrongholdMox Diamond272727
Urza’s SagaGaea’s Cradle363636

ChatGPTによる推定によれば、MTGの再録禁止各カードの総供給に対して現時点での割合は、

状態推定レンジ
未開封4%2 - 6%
NM28%22 - 35%
SP27%22 - 30%
MP - HP26%20 - 30%
HP以下(消滅含む)15%10 - 20%

またデュアルランド各種のようにプレイ需要が多いかつデッキに複数枚が必要なカードに関しては、

状態推定レンジ
未開封2%2 - 3%
NM22%18 - 25%
SP33%30 - 35%
MP - HP29%27 - 33%
HP以下(消滅含む)14%12 - 18%

というような推論が出ている。

自分の感覚だと、NMの比率はもっと少ない気がするが、いったんAIの推定を元に進める。

実際に知名度や流動性の高い、Underground Sea(Revised)をChatGPTの推定を元に枚数を算出すると、

状態推定
未開封5780枚
NM63580枚
SP95370枚
MP - HP83810枚
HP以下(消滅含む)40460枚

となる。

市場規模

有名なUnderground Sea(Revised版)について考えてみる。このカードは価格と流動性的に最も規模を把握するのに適切なカードだと思われる。

Underground Sea

執筆時点(2026年4月)の晴れる屋の価格を見てみると、

状態推定晴れる屋価格市場規模
未開封5780枚
NM63580枚220000円約140億円
SP95370枚176000円約170億円
MP - HP83810枚150000円約125億円
HP以下(消滅含む)40460枚

Revised版のUnderground Seaの市場希望だけで約400億円ある。(ちなみに執筆時点でNMの在庫はゼロ、SPの在庫は1のみ)

比較対象として、現在高騰中のポケモンカードを見てみる。

カード名PSA10 POPPSA10 価格市場規模
ゴッホピカチュウ47108枚450000円約212億円
マリオピカチュウ2113枚5000000円約100億円
レックウザVmax2399枚1070000円約25億円
ブラッキーVmax7356枚720000円約52億円

(ゴッホピカチュウ、枚数多いな、、、)

現時点では、TCG市場で人気かつ流動性の高い単一カードの市場規模が100~200億円くらいとうことが分かる。

MTGとポケモンカードの大きな違いは、プレイ需要である。

ヴィンテージのポケモンカードはコレクション目的のため、供給自体は増えないが、現時点ほとんどの高額カードが厳重なPSAケース入れられ今後減ることはほぼないだろう。

一方でMTGのカードに関しては、レガシーフォーマットや統率者で毎日世界中のプレイヤーがプレイに使用している。

これは供給は増えない上に、時間の経過とともに、劣化、損耗、人的管理ミスによってNMの供給数自体が減っていくことを意味する。

約束は守られるのか?

Reserved Listには572枚のカードがある。(うち300種以上に25ドル以上の値がついている)

仮にその300枚の総供給枚数の平均をざっくり200000枚とし、平均価格を10000円とすると、それだけで約6000億円の市場規模があることになる。

そして日本で最も在庫量のある晴れる屋で、高額な再録禁止カードの在庫はほとんどない。たまに在庫が補充されると数日以内には売り切れる。

そしれMTGの最大のマーケットは日本ではなく、米国である。

仮に運営が公式に名言している再録禁止の約束を反故にした場合、数千億円規模の損害賠償の訴訟に発展することは間違いない。

ちなみに直近でも、訴訟は起きている。

【翻訳記事】MTG30周年記念セット販売をめぐる訴訟問題

ざっくり言うと、30周年の記念セットに大会で使用出来ない再録禁止カードを入れたら約束違反だと訴えられた訳である。

それだけ、MTGのプレイヤーにとって再録禁止というのはセラの聖域であり、守られなければならないものなのである。

仮に再録禁止の約束が破られ、数千億円の損害賠償訴訟に発展した場合、WotC(運営)の株式を所有しているオーナー企業であるハズブロの企業価値に匹敵する金額のため、場合によっては会社が倒産するレベルの問題である。

それを踏まえると、ハズブロないし、WotCがそのリスクとこれまでMTGを支えてきた古参ユーザーを裏切って再録禁止を解除するインセンティブはないように思える。

(ワイの希望的観測?)

結論

色々と書いてきたが、つまるところMTGが今後もカードゲームとして、プレイ人口と人気を維持出来るか?というところがMTGの再録禁止カードが長期的に資産として残るか?という点において最重要なポイントである。

その点については自分が実際にプレイし、カードを集めたりした感覚から、既存のTCGの中では最も永く遊ばれる可能性が高いと考えている。

特にエターナルフォーマットや統率者のカードプールの広さ、それがもたらす戦略の幅、どれも他TCGが真似出来ないユーザー体験であると思う。

もちろん日本でそこまで流行らない理由も理解出来る(英語、癖のある絵柄etc)

ただ世界最古のTCGであるという歴史的側面とこれまでのプロセス(様々な失敗からの復活、フォーマットの進化、新規獲得のための近年のIPコラボなど)を総合的に鑑みて、変化をしながらも30年以上続いてきたコンテンツに対する信頼はそれなり可能、というのが自分の見解である。

ということで僕はビットコイン同様に、MTGの再録禁止カードをこれからも集め続けたいと思います。


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